保険は財産分与の対象になるか

婚姻期間中に加入した保険で、離婚時点での解約返戻金がある保険は財産分与の対象になります。保険の名義(契約者)に関わらず、夫婦の共有財産として扱われます。

対象になる保険の例

  • 終身保険(解約返戻金あり)
  • 養老保険
  • 学資保険
  • 個人年金保険
  • 低解約返戻金型保険

対象にならない保険

  • 掛け捨て型保険(解約返戻金がないため)
  • 婚姻前に加入し、婚姻前の保険料で積み立てた部分
  • 相続で受け取った保険

生命保険の財産分与の方法

方法1:解約して分ける

保険を解約し、解約返戻金を2分の1ずつ分けます。最もシンプルな方法ですが、解約すると保障がなくなる点がデメリットです。

方法2:解約せずに代償金を支払う

保険を継続したい場合、離婚時点の解約返戻金相当額の2分の1を現金で支払う方法です。保障を維持できるメリットがあります。

方法3:契約者を変更する

保険の契約者を変更し、相手に保険ごと渡す方法です。

学資保険の扱い

学資保険は子どもの教育資金のために加入しているケースが多いですが、法的には契約者の財産であり、財産分与の対象になります。

学資保険の分与のポイント

  • 親権者が契約を引き継ぐのが一般的
  • 契約者を親権者に変更し、保険料も親権者が負担する
  • 解約返戻金の2分の1を非親権者に支払う方法もある
方法手順
親権者が引き継ぐ契約者を親権者に変更、解約返戻金の半額を精算
解約して分割解約返戻金を折半
そのまま養育費に含める養育費の中で教育費として精算

受取人の変更を忘れずに

離婚後は保険の受取人(死亡保険金の受取人)の変更を忘れずに行いましょう。離婚しても自動的には変更されません。

変更すべき事項

  • 死亡保険金の受取人 — 元配偶者から子どもや親に変更
  • 契約者 — 必要に応じて変更
  • 指定代理請求人 — 元配偶者になっている場合は変更

保険の調査方法

配偶者がどんな保険に加入しているか不明な場合、以下の方法で調査できます。

  • 保険証券を探す
  • 通帳の引き落とし履歴を確認(保険会社名がわかる)
  • 年末調整の保険料控除証明書を確認
  • 弁護士会照会で保険会社に照会する

解約返戻金の確認方法

保険会社に連絡し、「現時点の解約返戻金額を教えてほしい」と依頼すれば教えてもらえます。契約者本人でなければ教えてもらえない場合が多いため、弁護士を通じて照会することもあります。

まとめ

保険は見落としがちですが、解約返戻金が数百万円になっていることもあります。すべての保険を洗い出し、適切に財産分与に含めましょう。